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府議会の報告

平成23年9月定例会 追加議案に対する代表質問

平成23年10月21日
花谷 充愉  議員

1 庁舎問題

(質問)
来年の中央防災会議の結論によっては、補正予算に計上されている33億円を、まるごと損する可能性があるにもかかわらず、 補正予算案をこのまま提案されるつもりなのか、知事のご所見をお伺いします。
また、咲洲庁舎の、大阪府が庁舎として使用している割合は、使用可能フロアの33%です。
これでは、庁舎として購入した資産を有効に活用しているとはいえないという知事の答弁でした。
府民負担を少なくする方法はあるのです。
しかし知事は、いまだに咲洲と大手前の2つの庁舎を持ち続けるという選択肢しか出されていません。
咲洲庁舎の解体を含めた複数の選択肢を知事から示すべきと考えます。
(パネル参照)咲洲庁舎を撤退し、大手前に集約するならば、解体費用まで含めて883億円余りでリスクは確定します。
二つの庁舎を併用しつづけるならば、1,382億円よりさらに費用がかかるかもしれません。
実に、約500億円の差です。このように、2つの事例だけみても、大きな差があります。
たくさんの選択肢をあげていただいたうえでないと、判断できないと考えますが、知事のご所見をお伺いします。
【知事答弁】
咲洲庁舎が使えるかどうかは、来年の秋の中央防災会議で出される知見に基づいて最終判断がなされることは間違いありません。
ただ、ビルの現状として、一定の対策を講じて使っていける可能性が高いと僕は判断しています。
咲洲庁舎のリスクについて、庁舎解体を提示されましたが、周囲に与える影響をどのように考えておられるのかお聞きしたい。
そうでないとリスク確定にならないと考えてます。
現行法上は、求められる耐震性を備えていることなどにより、このまま一般庁舎として使い、 来年の秋に追加対策の要否を判断すべきと思っており、いろいろな案の検討は、この段階では必要ないと考えています。

2 成人病センター

(質問)
大手前に成人病センターが移転する場合の拡張用地0.9ヘクタールの扱いについて、知事の発言がコロコロ変わっています。
健康福祉常任委員会では、拡張用地の確保は病院機構がやると答弁されましたが、総務常任委員会では、病院機構か民間か確定していない、という答弁でした。
71億円の土地代金をどうするのでしょうか。
府が拡張用地の費用負担をしないというなら、だれがどれだけ費用負担するのか、財政シュミレーションを出しなおすべきだと考えます。
成人病センター建替えに係る府民負担はいったいどの程度になるのか。
最少から最大まで幅があってもよいので数字で示すべきと考えますが、知事のご所見をお伺いします。
【知事答弁】
今回重要なことは、成人病センターの本体部分を大手前に移転するかどうかという問題。
それがはっきり決まったうえでないと、民間企業や成人病センターがどう対応するのか判断できない。
今ここで決めるべきは、先端医療の施設をどのような財政負担でやるのかという問題ではない。

3 朝鮮学校

(質問)
知事は、朝鮮学校に補助を出すにあたって、教室から指導者の肖像画を外すことなど4つの条件を提示されました。
初級・中級学校についてはクリアしたとの判断をされたうえで、今回、補正予算案が提案されています。それなのに、今週になって、 職員室からも肖像画を外すべしとの申し入れをされました。
現在のこの状況では、議案に賛成することはできません。
中身についてではなく、知事の提案の仕方に賛成するわけにはいかないのです。
知事が、今回の混乱を招いています。
知事側が、まず解決をはかるべきと考えます。
知事自身は、そもそも朝鮮学校への補助を支給したいんですか。いかがですか。
【知事答弁】
4要件を満たしたと判断したので、大阪府としては、小学校、中学校には補助金を支給したいと考えています。
<再質問>
支給したいにもかかわらず、追加条件を出しているのはどういうことですか。
【知事答弁】
議会でのご議論を踏まえ、過半数を有している会派から、職員室に掲げていることを問題視する声が大きかったため、 賛成多数を得るように調整しなければならないと考えておりました。
<再質問>
条件を出したのは議会かもしれないが、学校側に伝えたのは知事。
条件を撤回しますか。
【知事答弁】
議会の声を酌んで執行していくのが我々の責任。
議会で通る形で朝鮮学校に対応していただきたいと思っています。
<再質問>
きちんとお答えください。4条件で支給したいんですか、どうですか。
【知事答弁】
現在、大阪府が提示した要件で、朝鮮学校の小学校、中学校は満たしたと判断しているので、これで議決をお願いしたい。
<再質問>
担当課が、大阪朝鮮学園に申し入れをした内容を見ると、今議会の会期末の採決日が12月中旬だから、 11月末までに回答せよとおっしゃっています。
そもそも、補正予算案は同時期に採決するものであると我々は考えています。
今回はたまたま、4つに分けていただきましたが、正式に理事者から予算分離の申し出がなされたのは10月19日の午後2時ごろ、 総務常任委員会の代表者会議の場です。
おそらくそれより前の時点で、学校側には返事は11月末でもいいと伝えられていると思います。
ということは、補正予算案の採決は、今議会の閉会日、12月15日でいいということでしょうか。
【知事答弁】
本日の採決日に採決していただきたいと考えています。
府としては、4要件を変更することは信義にもとると思っていますが、維新の会の声が大きかったので、それを学校に伝えた。
それを超えて、11月の末までにと言う回答が、議会の審議に対して干渉したととられたのであればおわびしなければなりません。
<再質問>
わかりました。
この後、教育常任委員会が開かれる予定です。
それまでに、学校側にこの条件を撤回してきていただいて、御返事下さい。よろしいですか。
【知事答弁】
ただ、これで採決いただけるかどうかがあるので・・・。
部長から、まず説明させます。
【府民文化部長答弁】
朝鮮学園には19日に参りました。議会の議論について申し入れをし、まずは21日の採決日までにご回答いただきたいとした。
ただ、相手方からすぐにご返事がいただけなかったので、本日は回答がないという条件のもとで採決いただくことになる。
ただ、仮に議会の中で採決が延びるということになれば、期日はこうなるということを状況報告として申し上げた。
この点について、議会の権限を侵す説明をしたことは非常に申し訳なく思っております。
<再質問>
もう1回言います。条件を出したのは、知事です。
だから、知事が条件を外して、きょう採決してくれと言わないとおかしい。
そうされますね。
【知事答弁】
これは条件でなく、検討してくださいという趣旨。
我々大阪府の意思としては、職員室から外さなくても補助金を出すつもりですが、議会の議決を得られなければ、 補助金支給できないので、朝鮮学校の意向を聞きたいということ。
11月末までの回答というところは、出過ぎたところなので撤回すると朝鮮学校に伝えたい。
<再質問>
きちんと先方に伝えて、それに対するご返事があってからしか委員会は開けないと思うが、どうですか。
【知事答弁】
状況を説明させる。
朝鮮学校も意思表示できない部分があると思う。
回答がなかったということをもって、今までの4要件でやってほしいという朝鮮学校の意思だと感じています。
【府民文化部長答弁】
この御報告文書は、非常に不正確な記述なので、撤回させていただきます。
申し訳ございませんでした。これは、朝鮮学園には渡しておりません。口頭で申し上げただけです。
<再質問>
もう一度聞きます。相手からどのような返事があったんですか。
【府民文化部長答弁】
議会からの意見としてお聞きするということで、それ以上の回答はないことを昨日確認しております。
<再質問>
きっちり撤回されますね。もう一度お願いします。
【知事答弁】
議会の皆様にお出しした文書は、当然撤回です。
ただ、職員室から肖像画を外せと言っている会派に納得いただくためには、朝鮮学校側の対応をご回答いただかなければならない。
きょうまでに、本来は朝鮮学校からの回答をいただいて、採決に臨むべきでした。
<再質問>
きょうまでの返事をいただくまで、ここでお待ちするので、休憩をお願いします。
【府民文化部長答弁】
昨日、意見としてお聞きする、方向性については今のところ何もないという返事をいただいており、 本日時点でも基本的に変わっておりません。
《2時間40分休憩》
<再質問>
朝鮮学校に対して、回答は確認できましたか。
【府民文化部長答弁】
本日改めて確認したところ、回答内容に変更はないというお答えを得ております。
<再質問>
議会に配布した文書は撤回していただいて、朝鮮学校にその旨をきちんと伝えるべきだと思いますが、そうしていただいたんでしょうか。
【知事答弁】
議会に配布した文書は撤回し、その旨を朝鮮学校に伝えました。
なお、肖像画については、職員室からも外すべきとの議会からのご意見がありましたので検討はお願いしましたが、 回答は不要である旨、あわせて伝えました。大阪府としては、4要件を満たしているので、こちらで補助金の支出をしたい。
(まとめ)
これで、提出されたときの議案になったので、質問を終えます。

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