トップページ > 府議会の報告 > 質問・答弁(25年) > 平成25年9月定例会(後半) 討論

府議会の報告

平成25年9月定例会(後半) 討論

平成25年12月16日

 自由民主党大阪府議会議員団の 岡下 昌平 でございます。
採決に先立ちまして、今次定例会に提案されております諸議案等につきまして、我が会派の意見と態度を表明させていただきます。
まず、第46号議案「平成25年度一般会計補正予算(第4号)の件」について、南海トラフ巨大地震への備えとして防潮堤の液状化対策が盛り込まれたことは高く評価します。やるべきこと、やるべき箇所も分かっていて、さらに予算も付けていただいたことで、今後は少しでも早く対策を進めるよう、強く要望します。
次に、第54号議案「工事請負契約変更の件(道路改良事業)」について、我が会派は、阪神高速道路大和川線の工事は速やかに進める必要があり、工事現場の安全は最優先で確保しなければならないと考えます。しかしながら、41億円もの極めて多額の税金を使ってこれだけ大きな追加工事を発注するに至った原因は、本当に設計会社だけの責任なのか、大きな疑問があります。この工事の設計はケーソン部と土止め工をそれぞれ2社のコンサルに発注されていますが、発注の段階でそれぞれの業者に適切な指導、調整をしていたなら、このようなミスは起きなかったと考えられます。安全性について基本的なことも見抜けず、問題をかかえたまま工事着工を認めた大阪府には大きな責任があると言わざるを得ません。
府民の大切な税金を預かっているのだという意識を忘れずに、二度とこのようなことを繰り返さないよう、万全の取り組みを強く求めます。
次に、第56号議案「株式売り払いの件」について、報道発表前に優先交渉権者名や提案金額が新聞報道され、事前に情報が漏れていたことが明らかとなりました。府は優先交渉権者の選定に影響はなかったと主張していますが、情報が漏れたことで選定の公正さが失われ、交渉の相手先が変わってしまった可能性は否定できません。本当に公正な選定ができたのか、徹底的に調査、確認し、府民、議会に報告すべきです。
また、価格点70点、提案点30点とした選定方法についても、府から明確な説明がありません。今回は極めて公共性が高い事業が含まれる案件であり、事業の性格を考慮した選定方法を取るべきであったと考えます。
一番大事なことは、泉北高速鉄道が将来にわたって安全、確実に運営されることです。松井知事は沿線自治体に負担を求める発言をしていますが、広域行政と基礎自治体のあり方からも、知事の姿勢には大きな問題があると考えます。公共交通機関としての基本的役割を将来にわたり、しっかり果たすことが重要であり、泉北ニュータウンのそもそもの事業目的が、株式売却によって損なわれるようなことは絶対にあってはなりません。
今回の議案で、泉北ニュータウン事業の目的が将来にわたって担保できるのか、さらには議会として正しい判断ができる条件が整ったのか、甚だ疑問と言わざるを得ませんので、第56号議案には反対です。
また、我が会派は第56号議案の採決について、沿線自治体に負担を求める発言を繰り返し、広域行政と基礎自治体のあり方からみて明らかに誤っている知事の姿勢を正すため、議会の意思をはっきり示す必要があると考えますので、採決は記名投票で行うことを求めます。
次に、第59号議案「指定管理者の指定の件(大阪府立稲スポーツセンター)」について、指定管理者がセンターを運営するにあたっては、利用者の声を踏まえ、これまで実施してきたスポーツ・文化教室は引き続き実施することが条件とされています。
しかしながら、こうした教室を担う講師について、3つの教室で
確保の見通しが立っていません。講師がいないために開催できない教室があると、指定管理候補者と契約ができず、再開を心待ちにされている障がい者の方々に、大変な迷惑がかかることになります。
府として指定管理候補者に対し、講師の確保を強くはたらきかけるとともに、指定管理候補者との契約ができない場合は、現在の事業者に引き続き担っていただき、利用者に不安や不便をかけることの無いよう強く要望します。
次に、第66号議案「政治的中立性を確保するための組織的活動の制限に関する条例制定の件」、第67号議案「労使関係における職員団体等との交渉等に関する条例制定の件」及び第68号議案「職員の政治的行為の制限に関する条例制定の件」について、議会から様々な意見が出ました。府は職員の政治的行為の制限について、運用の参考となるガイドラインを定めるとのことですが、議会からの指摘を踏まえ、条例によって職員の士気が低下したり、恣意的な運用がされないよう充分な配慮を求めます。
最後に、前商工労働部長の処分について、知事は公募制度そのものに問題はないと説明していますが、僅か20分という短時間の面接で選考を決定したり、内部登用は特に必要な場合以外行わないなど、公募の進め方や人事の仕組みに問題があると考えます。このような制度を定めている職員基本条例は、早急に見直すよう求めておきます。
更に、セクハラ行為を行ったうえ、職務を途中で放棄し混乱を招いた笠原前部長に、満額の退職金と賞与が支給されていますが、知事は府民の理解を得られると思っておられるのでしょうか。知事には反省の態度が一向に見られませんが、任命権者である松井知事が府民に見える形で責任を取られるよう求めておきます。
以上申し上げました理由から、第56号議案は反対、残余の議案につきましてはすべて賛成であることを表明し、我が会派の討論といたします。
最後に、本日ご出席の議員各位に申し上げます。
私ども議員は府民に選挙で選ばれこの場におり、大阪の将来にとって間違いのない判断を求められています。一度、議決したら、二度と取り返しがつきません。
是非、府民の目線に立ち、良識あるご判断をお願い申し上げます。
御清聴ありがとうございました。

関連サイト

page top