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府議会の報告

平成26年5月定例会 討論

平成26年6月6日

 自由民主党大阪府議会議員団の 杉本 太平 でございます。
採決に先立ちまして、今次定例会に提案されております諸議案等につきまして、我が党の意見と態度を表明させていただきます。
第10号議案 株式売払いの件
 まず、平成26年5月定例会第10号議案「株式売払いの件」に関し、知事は大阪府都市開発株式会社株式を随意契約により南海電鉄(株)に売却する理由について、とにかく早く売却することが必要で、それによって府民の利便性も早く向上し、府民にとってもメリットがあると説明されています。
しかし、その利便性の向上の中身も、例えば、泉北高速鉄道の運賃値下げやトラックターミナルの修繕、設備更新など、本当に株式売却をしなければできないものなのかといったことや、府は最大株主としてそれらの実現に向けて努力したのか、という点で疑問が残り、それらについて完全に納得できたわけではありません。
一方で、このたびの株式売却により、泉北高速鉄道利用者が永らく望んできた乗継運賃や通学定期料金値下げが実現し、トラックターミナルにおいても利用者ニーズを反映した施設整備が目指されるなど、府民サービスの向上が図られることを期待しています。
府民目線、利用者目線でこの問題を考えたとき、我が党は、府民サービスの向上が期待できる以上、本議案については賛成をいたします。
とは言え、それはあくまで、サービス向上の実現が大前提です。
大阪府においては、株式売却後は、民間の問題であって関与しないというのではなく、トラックターミナル周辺の関連事業者の集積や新たな雇用創出など、地元東大阪市と一体となってまちづくりに取り組んでいくよう強く求めておきます。
第12号議案 大和川線の訴訟提起の件
 次に、第12号議案「都市計画道路大和川線工事におけるシールド区間の設計に係る損害賠償請求に関する訴えの提起の件」につきましては、府には、掘削工事開始前、平成21年5月の4者会議時点で掘削工事に着手すれば危険であるとの認識があったにも関わらず、工事の着工を認めたことに責任がないとは言えません。
また、先日の委員会質疑で府は、本件設計委託発注について、今後は改善に向けて取り組むと反省され、ミスを認められました。
もっと早くに学識経験者等の意見を聞くべきであったところ、これもしていなかったことを今になって反省され、事後対策で対応可能としておきながら、必要な事前の準備や調整も行わず、工事を進めた結果が、この顛末だということであります。
府の不作為によって結果的に長期間、工事がストップし、多額の追加工事費が必要となったのではないかという疑問は残ります。
その上で府は、本件で生じた損害金を全額、設計コンサルタント社に請求しようとして訴えの提起についての議案を提出しておられますが、契約上の責任については、司法の場で決着していただき、府として、今回のことを深く反省し、今後、類似の事態が起きないよう、再発防止策の構築に万全を期すべきことを申し上げておきます。
第26号情報公開条例一部改正の件及び議員提出第1号情報公開条例一部改正の件
 次に、平成26年5月定例会第26号議案「大阪府情報公開条例一部改正の件」では、特別顧問・特別参与の職務情報の公表を原則としており、その活動実態は職員の活動に近いとして、職員と同等レベルの情報を公開するとし、同議案に基づく運用指針案で公開する活動を、「府市統合本部会議での助言」、「成果物の知事等への報告」、「特別顧問等相互間での意見交換」の3つが対象になるとしていますが、運用次第によっては、今までと何ら変わるものではありません。
問題なのは、先の参考人招致で特別顧問等と審議会双方の役割、実態に差異がないことが明確に確認できたにもかかわらず、理事者側は、特別顧問等の活動を審議会のそれとは別個のものと捉え、事前に活動の場所やテーマを公表しないばかりか、特別顧問等相互間での意見交換の場に職員が一人でも同席すれば非公開になるとしていることであり、これでは極めて不十分な内容であると言わざるを得ません。
最後に、我が党が提案した平成26年2月定例会議員提出第1号議案「大阪府情報公開条例一部改正の件」につきましては、特別顧問等の活動を原則事前公表とし、現行の条例第8条、第9条に該当するものを除き、報酬の支給対象となる全ての活動を原則公開としています。第8条、第9条に該当して非公開とする場合でも、日時やその目的等が事前公表されることにより、第26号議案とは比較にならないほど透明性に優れています。
高額な報酬を貴重な税金から払う以上、府民に対して公開し、説明責任を果たすという目的を達成するには、第26号議案では不十分であるのに対し、我が党提案の条例案は、大阪府の諸活動を府民に説明する職責を十分に果たすことが可能となると考えます。
さらに、我が党提案の条例が施行されても理事者から指針等を定めて速やかな運営が可能であるとの答弁も得ています。
他会派の皆様方におかれましては、我が党が提案する情報公開条例一部改正案に是非ともご賛同を賜りますよう改めてお願い申し上げます。
以上の通り、今次定例会で採決される諸議案につきましては、第26号議案を除き、残余は全て賛成であることを申し上げ、我が党の討論といたします。
ご清聴ありがとうございました。

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