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府議会の報告

平成28年9月定例議会 一般質問

平成28年10月6日
冨山 勝成 議員

目次

1.ラグビーワールドカップについて

【質問】

(ラグビーワールドカップに向けた開催都市としての取組みについて)

ラグビーワールドカップ関連について質問いたします。ご存じの通り、昨年のラグビーワールドカップでの日本代表の活躍、また、先般のリオオリンピックにおいても、ニュージーランドをはじめとする強豪国を破るなどの快挙により、ラグビーに注目度が上がってきています。
東大阪市では、平成22年より大会の誘致活動に取り組み、その結果、平成27年3月、開催都市として『大阪府・東大阪市』が選ばれ、『東大阪市花園ラグビー場』でラグビーワールドカップ2019が開催されることになりました。
昨年7月からは、大会開催に向けた準備活動に取り組むため、大阪府と東大阪市による共同準備室を立ち上げ、先日、8月22日には、大阪全体の盛り上げづくり目指して、『ラグビーワールドカップ2019大阪・花園開催推進委員会』が設立され、それに併せたイベントをJR大阪駅で開催されたと聞いております。
ラグビーワールドカップは、オリンピック・パラリンピックやFIFAワールドカップに並ぶ世界三大スポーツ大会です。そのような大会にふさわしい盛り上がりづくりが準備活動として不可欠です。そこでお尋ねしますが、開催都市として機運醸成のための広報活動にどのように取り組んでいるのでしょうか。

【府民文化部長答弁】

  • ○大阪府は、東大阪市とともに、ラグビーワールドカップの開催都市として、プロモーション事業や、様々な場面を活用した広報活動を行い、府民への周知及び、大会に向けた機運の醸成に取り組んでおります。
  • ○具体的には、8月に、大阪にゆかりのあるタレントや元ラグビー日本代表選手を招いてキックオフイベントを開催し、多くのメディアにも取りあげていただきました。
    これを皮切りに、9月以降、大型ショッピングモールで、家族で楽しめる体験イベントを実施しているほか、今後、東大阪市花園ラグビー場を活用したイベントの開催も予定しています。
  • ○さらに、東京や愛知で開催されたラグビー日本代表戦において、花園でのワールドカップ開催をアピールしたほか、都市魅力関連のイベントや、京セラドーム大阪、市立吹田サッカースタジアムでのプロ野球、Jリーグの試合と連動したプロモーションを行うなど、ラグビーファン以外の方に対しても幅広く広報活動に取り組んでおります。
  • ○今後とも、こうした取り組みをさらに進め、大会開催に向けた機運の醸成を強力に推し進めてまいります。

【質問】

(ラグビーワールドカップに向けた開催都市としての取組みについて)

ラグビーワールドカップの開催に向けて、府内全体に盛り上がりと賑わいが拡がることが開催都市・大阪府として重要なことです。一方、ラグビーはルールが難しく、ゲームがわからないので、関心がないという方が結構おられます。野球やサッカーのように子どもの頃から競技に触れていると自然とゲームがわかってきます。「ラグビーのまち」を標榜する東大阪市では、ラグビー普及活動として、小学校の授業にタグラグビーを取り入れています。子どもがラグビーに興味を持てば、親も関心を持ちます。家族で楽しめる体験イベントを実施中とのことですが、これからも子どもたちにラグビーのルールや面白さが体感できるような企画を盛り込んだ広報活動を精力的に進めていただくようお願いします。
ところで、ラグビーワールドカップ日本大会は、2019年(平成31年)9月20日に開幕しますので、開催までの期間は3年を切りました。日程が迫って来ますと、どこの会場で、どんな試合が開催されるのかが、大きな関心事になってくると思われます。また、せっかく大会を招致し、開催都市となった以上は、集客力の高い試合の開催を期待するのが当然ではないかと思います。
そこで、開催試合に関するスケジュールは、いつ頃示されることになっているのでしょうか。
また、開催都市として、どのような試合の開催を希望し、どういった働きかけを行ったりしているのでしょうか、この2点についてお聞かせください。

【府民文化部長答弁】

  • ○ラグビーワールドカップでは、5チームずつ4組に分かれて、組ごとの総当り戦を行う予選プールと決勝トーナメントで構成されています。
  • ○日本大会を運営する「ラグビーワールドカップ2019組織委員会」によりますと、この予選プールの組合せを行う抽選が、来年5月に行われることとされております。
  • ○その後、来年の秋以降、組織委員会により、試合日程及び試合会場も決定される予定です。
  • ○東大阪市花園ラグビー場は、日本初のラグビー専用スタジアムであり、全国高等学校ラグビーフットボール大会の開催会場であることから、ラグビーの聖地と称されております。開催都市としましては、こうした聖地と呼ばれるにふさわしい、「好カード」が開催されるよう、関係先への働きかけを行っているところです。

【質問】

(ラグビーワールドカップに向けた開催都市としての取組みについて)

東大阪市花園ラグビー場では、平成25年6月に日本代表とウェールズ代表の試合を開催し、スタンドは満員の観客で埋め尽くされました。また、今年1月開催のトップリーグ「東芝対ヤマハ発動機の試合では、ワールドカップイングランド大会で活躍した五郎丸 歩選手が出場するということもあって、普段の試合の倍近い観客が入りました。好カードが開催されれば、花園には、たくさんの人が集まり、賑わいます。そのため、今後行われる予選組合せの抽選や試合日程の決定などの機会を捉えて、大会に向けての盛り上がりづくりを進めていただくとともに、花園ラグビー場で好カードが開催されるよう、働きかけをよろしくお願いします。
最後に、大会準備や運営に関する大阪府と東大阪市の分担についてお聞きします。
東大阪市花園ラグビー場は、昭和4年に開設された歴史あるスタジアムですが、それ故、老朽化が激しく、また、大型映像装置、照明設備の設置など大会基準を満たすための整備が必要なことから、多額の改修費用が必要であると聞いております。
しかしながら、スタジアムの改修整備費用は、東大阪市の単独負担では厳しいため、独立行政法人日本スポーツ振興センターのスポーツ振興くじ助成金を申請し、また、国に社会資本整備総合交付金の交付を要望するなどの取り組みを行っているようですが、これらの財源措置が実現したとしても、東大阪市の実質負担額は約30~40億円になると聞いています。
改修整備費用については、施設所有者である東大阪市が負担すべきとの考えも理解できますが、スタジアムの改修整備以外の府と東大阪市が共同で行う大会準備や運営の費用は折半ということでは、改修整備にかかる市の実質負担額を考えると、市の負担は大きすぎるのではないでしょうか。
ラグビーワールドカップの大会本番では、国内だけでなく海外からも多くの観戦者が来訪し、インバウンド効果をもたらすと考えられます。民間のシンクタンクでは、日本全体における経済効果については約4,200億円と算出しています。大阪府域全体でも相当な経済効果をもたらすと推測できます。
東大阪市がスタジアムの改修整備費に大きな負担をしていることも考慮すれば、東大阪市と共同で行う大会準備や運営費用以外に、大会開催に向けて、広域自治体としての大阪府としての取り組みが必要ではないのでしょうか、大阪府の考えを伺います。

【府民文化部長答弁】

  • ○東大阪市が所有するスタジアムの改修整備については、大阪府はこれまでも国に対して、財政支援の要望を市と共同で行うなど、東大阪市への支援に取り組んでいるところです。
  • ○また、今般とりまとめた「大阪都市魅力創造戦略2020(案)」にも、「文化・スポーツを活かした都市魅力の創出」を重点取組の一つに位置づけており、ラグビーワールドカップ開催に向けたプロモーション活動を強力に展開するなど、機運の醸成に努めることとしております。
  • ○さらに、来阪者の受入れなど大会運営を支援する事業に関しましては、市町村や経済界を含めたオール大阪の体制による「ラグビーワールドカップ2019大阪・花園開催推進委員会」を立ち上げたところであります。
  • ○今後とも、こうした取り組みを進め、大会開催の効果が府域全体に広く及ぶよう、しっかりと取り組んでまいります。

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2.都市計画道路大阪瓢箪山線について

【質問】

(大阪瓢箪山線と大阪中央環状線の交差点改良)

私の地元である東大阪市の花園ラグビー場では、平成31年にラグビーワールドカップが開催される。
現在、大阪府によって、都市計画道路大阪瓢箪山線の整備が進められており、まず、府道大阪中央環状線から、花園ラグビー場の南側にある近鉄東花園駅付近までの区間を、ラグビーワールドカップ開催までに完成し、東花園駅付近から国道170号までの区間は今年度、事業認可を取得する予定と聞いている。残る、大阪中央環状線から西側には、未着手区間もあるが、大阪中央環状線との交差点改良は、優先して整備する必要がある。
この交差点については、東西方向の大阪瓢箪山線と、南北に走る大阪中央環状線との交差部となっているが、大阪瓢箪山線が近畿自動車道などで遮断されていることから、現在、東西方向に通行できない状況となっている。
この交差点が遮断されていることで、東西方向の交通軸となる大阪瓢箪山線の機能が十分に発揮されていない。この交差点は、近畿自動車道が高架となっており、付近に橋脚など支障になる構造物がないことから、交通が遮断されている現状を解消する方法はあると思う。例えば、このパネルで示しているように改良することにより、この交差点が通行できれば、花園ラグビー場へのアクセスもよりスムーズになるため、ラグビーワールドカップまでに対策を実施すべきであると考える。
そこで、大阪瓢箪山線の東西方向の通行に向けた、大阪中央環状線との交差点改良の検討状況について、都市整備部長に伺う。

【都市整備部長答弁】

  • ○都市計画道路大阪瓢箪山線について、お答えいたします。
  • ○大阪瓢箪山線は、大阪市から東大阪市に至る広域的な幹線道路として、順次、整備を進めているところでございます。
  • ○お示しの大阪中央環状線との交差点については、大阪瓢箪山線の整備効果を最大限に発揮し、あわせて、ラグビーワールドカップに伴う交通量の増加にも対応するため、東西方向の通行を可能にすることが望ましいと考えております。
  • ○このため、東西方向の車線や右折レーンの新設など、具体的な改良案を示して警察や東大阪市と協議を重ねているところです。
  • ○引き続き、ラグビーワールドカップ開催までに東西方向の通行確保ができるよう、積極的に取り組んでまいります。

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3.大阪モノレールの延伸について

【質問】

(大阪モノレール(仮称)瓜生堂駅の計画等)

次に、大阪モノレール延伸に伴い設置される(仮称)瓜生堂駅について伺う。
大阪モノレール延伸は、今年1月の戦略本部会議において、現在終点となっている門真市駅から、主に府道大阪中央環状線内を南下し、近鉄奈良線までの延長約9kmについて事業化が意思決定された。
この大阪モノレール延伸に伴い、先ほどお聞きした大阪瓢箪山線と大阪中央環状線の交差点付近には、(仮称)瓜生堂駅が設置される。この駅では、あわせて、近鉄の新駅も設置され、大阪モノレールと近鉄奈良線が接続する計画であり、地元では、交通の利便性が大きく向上し、地域が発展することに大きな期待が寄せられている。
大阪モノレール延伸は平成31年度に現地着工し、平成41年の開業を目標に進めると聞いているが、スケジュール通りにしっかりと進めてもらいたいと考えている。
そこで、(仮称)瓜生堂駅を含む周辺の整備計画と、現在の取組み状況について、都市整備部長に伺う。

【都市整備部長答弁】

  • ○大阪モノレールの延伸について、お答えいたします。
  • ○延伸に伴い設置する(仮称)瓜生堂(うりゅうどう)駅は、大阪モノレールと近鉄の新駅を一体的に設置するもので、3階にモノレール、2階に近鉄のホームを設置する構造で計画しております。
    あわせて、駅北側の府道大阪中央環状線に、モノレール車両の留置、点検、検査のため、車庫を設置する予定でございます。
  • ○また、東大阪市が計画している駅前広場などの整備については、大阪瓢箪山線の交差点改良とも整合を図りながら、広場の位置や規模などについて、市とともに検討しているところです。
  • ○大阪モノレール延伸については、(仮称)瓜生堂(うりゅうどう)駅を含め 平成30年度の都市計画決定に向け、現在、現地測量や土質調査、予備設計などを進めており、今後も、沿線市などの関係機関と連携し、大阪モノレールの延伸事業を着実に推進してまいります。

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4.災害対策について

【質問】

(強靭化地域計画における土砂災害対策の取組について)

大阪府では、国の方針を踏まえ、平成28年3月に「大阪府強靭化地域計画」をまとめた。この中で、例えば、防潮堤の津波浸水対策については具体的な対策が記載されている。これは、南海トラフ巨大地震については、リスクを公表した上で、被害想定を踏まえ大阪府地域防災計画を改訂し、さらに、その対策を新・大阪府地震防災アクションプランにおいて具体化しているという経過を経たうえで、その内容を大阪府強靭化地域計画に反映しているもの。
土砂災害対策の取組としては、ハード・ソフトを組み合わせ、総合的・効果的に進めることとしているが、先月に、知事記者会見や新聞報道であったとおり、土砂災害警戒区域等の指定が完了されたとのこと。
この指定により、府内の危険な箇所が明らかになり府民へのリスク開示がやっとできた段階と言える。
南海トラフ地震・津波対策の例に倣えば、府民に対するリスク周知は終了し、今後、具体的に危険な箇所に対してハード・ソフトを連携させた取組みをさらに深めていく必要があると思うが、今後の土砂災害対策の進め方について都市整備部長の見解を伺う。

【都市整備部長答弁】

  • ○土砂災害対策の進め方についてお答えいたします。
  • ○本府の土砂災害対策は、土砂災害防止法に基づく区域指定を基軸に、「逃げる」「凌ぐ」「防ぐ」施策を進めており、これまで、市町村と住民によるハザードマップの作成支援、土砂災害特別警戒区域内の家屋の移転・補強に対する助成制度の創設、急傾斜地崩壊対策工事への受益者負担金制度の導入などに取り組んでまいりました。
  • ○先月、府域全域で区域指定を完了し、土砂災害に対するリスクの公表を行ったところであり、この結果、土砂災害警戒区域は8,345箇所、うち土砂災害特別警戒区域は7,758箇所となりました。
  • ○今後、これらの区域を対象に、住宅の立地状況をはじめ、避難所・病院・高齢者が利用される施設の有無など、地域の特性に応じて、有効な対策メニューを平成29年度中にとりまとめ、 着実に実施してまいります。

【質問】

(避難行動につながる雨量情報について)

バックビルディング現象や線状降水帯等の事象からしても、狭い範囲に集中した降雨が土砂災害を起こすことを見逃してはならない。
このような事から、地域ごとに住民が逃げるタイミングを判断できるよう、きめ細やかな雨量情報を得ることは、非常に大切であり、急激な気象状況の変化に対応する最新の技術を活用すべきと考えるが、都市整備部長の見解は。

【都市整備部長答弁】

  • ○避難行動につながる雨量情報の活用についてお答えいたします。
  • ○現在、本府では、観測した雨量や予測雨量に基づく土砂災害の危険情報を、雨量観測局毎にホームページで提供しており、市町村長による避難勧告等の発令や、住民の避難行動に   活用いただいております。
  • ○この情報は、府内164箇所に設置した雨量計の観測結果を基にしており、それぞれの場所のピンポイントの情報となるため、昨今の局所的な降雨など急激な気象状況の変化に対応するには、気象庁が観測するレーダー雨量のような、面的に観測された情報を活用することが有効です。
  • ○議員お示しの最新技術のひとつである、気象レーダーによる観測の技術は、近年、日進月歩で技術革新が進んでおります。
  • ○現在、このような最新技術の活用方法について、気象庁などと協議を始めており、今年度、大阪府土砂災害対策審議会での意見も踏まえ、具体的な手法について検討を進めます。
  • ○引き続き、住民の皆さんが適切な避難行動をとれるよう、よりきめ細やかな防災情報の提供に取り組んでまいります。

【質問】

(山地災害対策について)

次に、山地災害対策についてですが、当計画(大阪府強靭化地域計画)では、治山ダムの整備や荒廃森林における間伐等の森林整備を計画的に進めることとしており、治山ダムについては、平成27から29年度までに100基、平成30から36年度までに180基整備することとされています。先ほどお聞きした土砂災害対策では、「逃げる」、「凌ぐ」「防ぐ」施策を総合的に進めているとのことでした。土石流の発生を抑止することを目的とした治山事業と災害発生時の被害を最小限に抑えることを目的とした砂防事業は、土石流等から府民の暮らしを守るという意味では目的が同じであり、連携、調整を図っていくべきです。また、今年度からは、新たに森林環境税を導入し、自然災害から暮らしを守る対策の一つとして、治山ダムの整備や渓流沿いの危険木の伐採、搬出といった対策を緊急かつ集中的に実施していくと聞いています。そこで、山地災害対策を進めるに当たり、都市整備部としっかりと連携しながら進めていくことが重要であると考えますが、環境農林水産部長の所見如何。

【環境農林水産部長答弁】

  • ○近年、局地的ゲリラ豪雨が頻繁に発生し、全国各地で山地災害が発生しており、限られた予算の中、より効果的、計画的に山地災害対策を実施するには、砂防事業との連携が重要と認識しています。
  • ○そのため、より広範囲の渓流で安全対策が実施できるよう、これまでからも毎年、砂防・治山連絡調整会議を開催し、事業の検討段階から、都市整備部と綿密に情報共有を行い、調整を行ってきたところです。
  • ○さらに、現場における情報共有を図るため、梅雨期や台風シーズン前には、両部で現地パトロールを実施し、危険箇所の確認や点検を行うなど、ソフト対策での連携にも取り組んでいるところです。
  • ○また、今年度より森林環境税を活用し、土石流発生の危険性が高く、下流に保全人家が20戸以上ある30渓流を対象として、事業費約20億円をかけ、流木対策や土石流対策を行うこととしております。
  • ○当該事業も含め、実施にあたっては、今後とも、ハード、ソフト両面において都市整備部との連携を強化し、府民の安全な暮らしを守るため、山地災害対策を進めていきます。

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5.医療施設について

【質問】

(府立中河内救命救急センターの指定管理者の変更)

府立中河内救命救急センターの運営について伺う。
当該センターは、現在、「公益財団法人 大阪府保健医療財団」が指定管理者として(府からの委託を受け)運営されているが、来年度(平成29年度)からは、10月1日に地方独立行政法人化されたばかりの「市立東大阪医療センター」に指定管理者を変更する予定であり、関係者と協議を進めていると聞いている。
平成29年4月まで半年を切っているが、まずは、現在の調整状況と今後のスケジュールについて、聞かせていただきたい。

【健康医療部長答弁】

  • ○平成29年度からの中河内救命救急センターの指定管理者の変更については、隣接する地方独立行政法人市立東大阪医療センターと一体的に運営することで、診療機能の充実が図られるよう、現在の指定管理者である保健医療財団も交え、府、東大阪市及び東大阪医療センターとで協議を進めている。
  • ○今後、有識者で構成する「指定管理者選定委員会」での審査を経て、9月定例会の後半に指定のための議案を提案させていただく予定としている。

【質問】

(東大阪医療センターへの指定管理)

次に東大阪医療センターへの指定管理について伺う。
新たな指定管理者として予定している東大阪医療センターは、10月1日に東大阪市立総合病院から地方独立行政法人に移行したばかり。
この独立行政法人化に至る道のりは、決して平たんなものではなく、特に、先に報道のあった東大阪市立総合病院の元職員が医療費の還付金等を詐取・着服し、逮捕された事件では、東大阪市議会でも、病院のチェック体制への疑義が噴出し、地方独立行政法人への移行も延期すべきであるという反対意見が多く出たところである。
最終的には、病院運営に対する市議会のチェック機能を担保する必要があるとの認識から、東大阪医療センターの理事に副市長を含めることや市議会の委員会に病院の代表者を常に招致することを条件にして、何とか予定どおりに独法化できたところ。
こうして、ようやく東大阪市立総合病院は、地方独立行政法人として新たに出発したが、今回の事件を受けて会計事務のチェック体制を強化するなど信頼回復に努めなければならず、病院として万全な体制にあるとは言い難いと言わざるを得ない。
先ほどの答弁で9月定例会の後半に議案を提案されるということだが、今回の事件が、現在、府が進めている東大阪医療センターへの指定管理について、何か支障は生じないのか、健康医療部長の所見を伺う。

【健康医療部長答弁】

  • ○来年4月からの中河内救命救急センターの運営に支障が生じないよう、医師・看護師だけでなく、経理などを担当する事務局スタッフもそのまま東大阪医療センターに身分移管する方向で調整しており、今回の事件については、直接的な影響はないものと考えている。
  • ○指定管理者の指定については、指定管理者選定委員会の意見等を踏まえながら適切に進めてまいる。

【要望】

9月後半の定例会で指定管理について審議するとは言え、中河内救命救急センターは、来年度以降も「府立」であることに変わりはなく、また、三次救急医療体制の整備は、府の責務でありますので、東大阪医療センターへの指定管理委託に移行した場合、東大阪市や地方独立行政法人に新たな負担が生じないよう、充分、配慮されるよう要望しておく。

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