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府議会の報告

平成26年2月定例議会 一般質問

平成26年3月3日
岡下 昌平 議員

1.泉北ニュータウン活性化

①大阪府都市開発㈱(OTK)の株式売却について
Q1)株式売却議案否決について知事の考え方を問う
まず初めに、昨年12月、OTK株式売却議案は府議会の良識あるご判断のもと否決することができました。
もし仮に可決されていたなら、沿線住民の長年の悲願である料金値下げは消極的なものとなり、公共性や公益性の高い鉄道事業が永続的に行われていくのか不透明なものとなっていました。
我々は否決という結果を府民にお示しできたことで府の将来にとって間違いのない判断が出来たと自負していますが、知事は府議会において否決されたことをどのように受け止められたのか、ご所見をお聞かせください。
②地元市と連携した活性化の取り組みについて
Q2)
私は、府議会に議席をいただいてから、あらゆる機会を通じ、泉北ニュータウン活性化のため、施策展開を訴えてきました。
しかしながら、大阪府、地元堺市の取り組みは進んでおらず、評価できるレベルにはほど遠いものと言わざるを得ません。
私の事務所がある近隣センターも、堺市に移管し、活性化を図るとされていますが、何ら積極的な動きが感じられません。手をこまねいているうちに空き店舗が増え、寂しくなっていく一方です。
また、府と堺市で構成する「泉北ニュータウン再生府市等連携協議会」が設置されて何年にもなります。設置当初は動きも感じられたものの、最近は、活動の成果と言えるものが全く見えず、泉ヶ丘駅前の取組みについても、地域住民との一体感が見受けられません。公的賃貸住宅の再生にも取り組まれているはずですが、一向にその動きが感じられません。
府として今後、近隣センターの活性化を含む泉北ニュータウンの再生に、地元堺市とどのように連携して取り組まれるのですか。抽象的な表現ではなく、地に足を着けた現実的な取り組みについて、知事のお考えをお聞かせください。

2.農業用取水施設

①井堰改修状況と今後の対応方針について
Q3)
これまで、大阪府は府民の安全・安心確保の為、狭く浅い河川を広く深くと改修してきました。このこと自体は大雨時の河川からの氾濫の恐れが少なくなり、大切な事業であったと認識しています。
しかし、河川を広く深くすることで、普段の水面が下がり、従来の堰では既存の用水路へ水が引けなくなり、府は機能補償として、空気で膨らむ大型のゴム製の堰を設置し、堰を膨らますことで、貯まった水を用水路へ引き込むようにしています。
このゴム堰が、私の地元の、のどかな田園風景を変えようとしています。スクリーンをご覧下さい。
<説明資料1> … (田園風景)
これが私の地元にあるのどかな田園風景で、ハイキングコースにも指定されています。
私はこのような、のどかな田園風景を後世に残していかなければならないと考えていますが、農業に欠かせない肝心の水がゴム堰の老朽化で農地に送れない事態となっています。
<説明資料2> … (ゴム堰)
次にこれが補修されたゴム堰で、本来のあるべき姿です。
向かって右側の上流から流れてくる河川の水を、空気で膨らませたゴム堰により水をせき止め、画像の右上部にある取水口から機械でポンプアップすることで農地に水を供給しています。
<説明資料3> … (膨らまないゴム堰)
先ほどお示ししたゴム堰と違い、このゴム堰は老朽化で空気を入れても膨らまず、井堰の機能を発揮できていません。
その他にも、空気を入れる自動制御装置が老朽化で機能せず、常に人が監視していなければ、破裂するまで膨らみ続けるものも存在します。
<説明資料4> … (河川内の状況)
また、上流から流されてくる河川内に堆積した土砂も大きな問題です。
<説明資料5>・・・(土に埋もれるゴム堰)
上流部から流されてきた土砂が、ゴム堰に覆いかぶさっている状況が見て取れます。
<説明資料6> … (重機)
上流にある土砂が流され、取水口付近に堆積することで、水が取水口に入らず、ポンプアップすることすら出来ないため、水利組合の皆様は、田植えの時期に、人力や重機でゴム堰に覆いかぶさった土砂や取水口付近の土砂を撤去されるという、大変なご苦労を毎年されています。
この老朽化したゴム堰について、農家の皆さんが困り果て、何とかしてほしいと土木事務所に相談に行っても、農業施設なので農業部局ですと言われ、農業部局に相談に行くと、河川工事で設置されたものだから土木事務所ですと言われ、たらい回しにされています。
縦割り行政の弊害、あるいは狭間事案と言いますか、府の対応主体がはっきりしていないため、課題が置き去りにされています。
このまま、老朽化したゴム堰を放置すると、命の水が田畑へ引けなくなり、農業を続けることが出来なくなります。
そうなれば、やがて地元の美しい田園風景も失われてしまうとの思いから、先の平成24年9月の都市住宅常任委員会で、ゴム堰の老朽化問題を指摘させて頂きました。
その際、都市整備部長から「治水リスクの軽減につながるような、老朽化した井堰の大規模補修については、農林部局とともに具体的な井堰をモデルケースとし早期に取り組む」との答弁を頂いていますが、現在の進捗状況はどうなっていますか。
また、この現状に対する認識とモデルケース以外の老朽化した井堰への対応方針についてどのように考えているのか、都市整備部長のご所見をお聞かせください。
②農業用水の安定確保について
Q4)
農家の皆様はゴム堰にこだわっているわけではありません。
取水方法が井戸になってもいいので、とにかく水を確保してほしいというのが切実な思いです。
農業の生命線である水を今後も安定して確保するため、老朽化したゴム堰の対応は農林部局も積極的に関与すべきであると考えますが、環境農林水産部長のご所見をお聞かせください。

3.特別顧問、特別参与

特別顧問、特別参与の報酬と人選について
Q5)
昨年11月の決算特別委員会において、特別顧問・特別参与の報酬額が、一般の審議会の委員と比較して、相当高い報酬額となっていることについてお尋ねしました。
スクリーンをご覧下さい。
<説明資料7> … (報酬比較)
審議会委員と特別顧問・特別参与の報酬額を比較したものです。審議会委員は、会議1回につき、9千4百円。一方、特別顧問・特別参与は、会議等に要した時間によって報酬が変わってきますが、一日最大で特別顧問は5万3千3百50円、特別参与は5万2千3百80円となっています。
<説明資料8> … (時間当たり報酬額)
次に、特別顧問・特別参与の時間あたりの報酬額です。一般的な審議会が一回あたり二時間程度と仮定した場合、特別顧問には審議会委員の二倍以上となる2万7百58円の報酬が支払われています。三時間になれば、三倍以上となります。
<説明資料9> … (支払額)
次は、昨年度の支払い額が最も高かった特別顧問の方の実際の支払い額です。延べ活動日数63日に対し、報酬及び謝礼は約220万円、交通費は約100万円、合計320万円が支払われています。
これを仮に、審議会委員の単価で計算すると右の欄になります。報酬及び謝礼の額は約60万円となり、約160万円も少なくてすみます。
ちなみに、特別顧問・特別参与が委員となっている府市統合本部の下に置かれた附属機関においては、会議以外に事前・事後に行った打ち合わせにも特別顧問・特別参与の活動として報酬が支払われます。一般の審議会委員の場合は支払われません。どう考えても不公平です。
そこで、知事にお伺いします。審議会の委員の方々も、各分野の専門家です。報酬の額にこのような大差があるのは、府民感覚からしてもおかしくありませんか。特別顧問や特別参与と審議会委員の、一体どこに違いがあるのでしょうか。明確にお答えください。

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